地域を知り、発信し、未来を描くー「地域メディア活用の実践」
地域を知り、発信し、未来を描く「地域メディア活用の実践」は、平成27年より弘前大学で開講されている教養教育科目で、地域に根ざした情報発信を通じて、学生の主体性と社会人基礎力を育むことを目的としています。インターネット時代において必須とされるデジタルリテラシー、取材・執筆力、情報発信力、マーケティング思考、分析力、そして地域への関心やコミュニケーション力を総合的に高める演習型授業です。
地域を深く知り、伝える力を養う
講義は「地域を知る・調べる・伝える」という3ステップで構成されています。はじめに地域メディアの役割や情報発信の基礎を学び、その後、実際に自分たちの興味・関心から取材テーマを設定し、地域に出向いてインタビューや現地調査を行います。そして記事化・編集し、最終的には公開という一連の流れを経験します。取材対象との対話を通して、コミュニケーションの難しさや奥深さを実感し、情報の受け手としてだけでなく「送り手」としての責任や姿勢を学ぶことができます。
AI・デジタル技術も活用
近年では、生成AIなどの最新技術も取り入れ、取材後の原稿整理や見出し作成、アクセス解析などに応用。デジタルツールを活用する力も求められる現代において、学生が実践的にテクノロジーと向き合う機会となっています。
社会人基礎力と地域への視座を養う
本講義は、以下のような力を総合的に養います:
- 着眼力:地域の魅力を見つける視点
- コミュニケーション力:取材・チーム活動を通じた対話力
- 分析力:地域の課題や可能性を読み取る力
- 発信力:読み手に届く言葉で伝える技術
- デジタルリテラシー:Web・AIなどの活用能力
また、自らの手で地域を発信する体験を通じて、「地域社会を自分ごととして捉える」視点も育まれます。都市でも地方でも、発信力は重要なスキルです。社会に出た後にも生きる力を、この講義で身につけることができます。
担当教員
非常勤講師 大浦 雅勝