平川市内最大規模の児童数を誇る平川市立金田小学校。令和7年度には新校舎が落成し、児童250名が新生活を迎えた。
同時に昭和52年に建てられた旧校舎が48年間続くその歴史に幕を下ろした。
これを受けて金田小学校の校長先生と在籍9年目の工藤先生にお話をうかがった。

新校舎の落成を記念して新校舎と旧校舎の一般公開がそれぞれ行われた。
新校舎の一般開放には在籍の児童のほかに多くの地元の人々が訪れ、訪問者数は160名余りだったという。
これに対し校長先生は、
「金田小学校は伝統ある学校であり、地域に守られて地域と一緒に育ってきた学校。是非機会があれば遊びに来たり、見学に来て新しい学校も見てほしい。」と語った。
旧校舎の一般開放にも、かつての卒業生を中心に多くの人々が訪れ、自らが通った校舎との別れを惜しみながらも、当時を思い出し、懐かしさに耽っていた。


長年放送を担当した工藤先生は、『校舎が変わっても変わることがないもの』について、
「過去に卒業生が作った放送のスタイルが今でも続いている。昔は市販のカセットテープで放送していたお話のコーナーが、9年前から歴代の放送委員の朗読を録音して放送していて、今ではそのCDが10枚を超える。今でも卒業生の朗読を給食の時間に流すことがある。過去の放送が伝統として受け継がれている。」とお話ししてくれた。

『小学生と接するうえで心掛けていること』について校長先生は、
「お家を出て学校で生活していただいているので安心してもらえるように、安全であることを前提として学校では掲げている。旧校舎も使われなくなるからといって慢心せず、最後まで児童の安全を考慮した。」
工藤先生は、
「子供たちは、大人の顔色を窺うところがあるし、それに大いに影響される。なので、ルールを決める。そのうえで、先生自身は顔色をできるだけ変えず、ルール通りやれば大丈夫だよ。というスタンスで接することを心掛けている。
放送においても自分の我を出しすぎず、子供たちが放送することや、放送を聞くことを通して、音楽やお話に興味を持ってくれればいい。大半は聞き流されているかもしれないがどこかのタイミングでその子のアンテナに引っかかって将来的に音楽やお話が人生の支えになってくれるとうれしい。また、そのための種まきの機会になればいい。」と語ってくれた。


最後に校長先生から大学生に向けて、
「地域やそれを代表するような母校という存在は変わらずにずっとある。特に金田小学校はこれからもずっと続いていくと思う。苦しいときや頑張りが必要な時は、学校で過ごした日々を思い出して次のステップアップを目指してほしいと思う。」とメッセージをいただいた。
インタビューを終えた後、工藤先生に新校舎を案内していただいた。
放送室で実際に卒業生の朗読を聞かせていただいたり、昔ながらの図書室の代本板や、生徒一人ひとりのタブレットと連動する新型の電子黒板なども見せていただいた。
現代的で新しい技術も取り込みつつも、旧校舎からの歴史と卒業生の思いを受け継ぐ、新旧一体的な姿がそこにはあった。
